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2024年度 第40回JIA東海支部設計競技(受付中)
 
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2024/07/02
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2024/06/27
2024年度 第40回JIA東海支部設計競技の課題テーマおよび応募要項の詳細を公開しました。
応募詳細は「Guidelines」をご覧ください。



第40回 課題

(しま)い | 住まい

 



建築や都市においては、例えば200年住宅を目指す長期優良住宅制度のように、長生きする、成長する為の方策は様々に考えられてきましたが、幸せな死の迎え方や、その先に残されるものを提示する事は中々できていないように思います。
消滅可能性都市に言及した増田レポートから10年が経ちましたが、消滅と聞いてポジティブなイメージを抱くのは確かに難しいかもしれません。あるいは、創造するという行為に対して、終わる、費えることは相対するネガティブな概念として避けられてきたとも言えます。


一方で、最後だからこそ全力を注げたり、それを終えた時に見える景色があったり、次の目標に出会えるなど、終わりがあることで見つかる希望だってありそうです。


そこで、今回は終わり=終い(しまい)に着目したいと思います。
何の「終い」なのかは時間的にも空間的にもいろいろな解釈があり得ます。
みなさんの考える「終い」と、
そこから見える / そこから始まる / そこへ向かう住まいのあり方を教えてください。

枠にとらわれない、自由な可能性を募集します。


文:水谷 夏樹 (審査員長)



 

<審査員からのコメント> 





審査員長:水谷 夏樹

「終い」は「仕舞い」とも書きます。
店じまいと言えばお店をたたむ事、雨仕舞と言えば雨が建物に侵入しないように防水の処置を施すことですが、いずれにせよ少し能動的に、終わっていく物事にどう向き合うか、対処するかという事ではないかと思います。データやエビデンスに基づいた、誰もが納得する提案ももちろん良いのですが、まずは皆さん自身が本気でこうだ!と思えるものであってほしいと願います。そしてそれが、いろんな人と共有できるアイディアになっていれば最高です。






ゲスト審査員:畝森 泰行

何かが終わるということは、また別の何かが始まることでもあります。
そういう物事の循環や時に生じる矛盾は自然がもつ摂理であり、近代以降に私たちが獲得した理性や論理とは異なる概念です。今回のテーマは、そういう「終い」を通して自然の本質について考えることであり、また人間の理性によって生まれる建築や都市の存在を問うものだと思います。私たちがもつ既成の価値観を揺さぶり、次の方向を示すような新しい提案に出会えることを期待しています。






審査員:佐藤 布武

日本の人口が減少に転じて久しい。
「終い」という考え方は、成長や繁栄を前提とした社会では重視されてなかったように思います。そもそも日本の建築は継いだり更新したり、朽ちたり循環するデザインですし、自然界も変化は当然で淘汰・連鎖するデザインです。もしかしたら、終いは、これからの人類が考えなくてはならない宿題なのかもしません。その先に見える世界や社会とは、なんなのでしょうか。 終いからの未来像について、お話できるのを楽しみにしています。

 



審査員:澤 秀俊

終いを考えること、それは始まりを考えることでもあると思います。
私たちが生きているこの物質社会は、常に[終い/始まり]=[破壊/創造]の繰り返しで万物が成り立っています。身近な所でいうと、私たちの身体では毎日1兆個もの細胞が死に、同数の細胞が生まれ変わっています。このように身の回りでも、寸法体系や時間的尺度を横断してみると意外な所で面白い発見があるかもしれません。終末的なものに終始するだけでなく、未来を豊かにするような始まりの可能性を持った住まいの提案を期待します。

 



審査員:三谷 祐樹

住まいにおいての終いは建物が解体されて更地にされることと捉えると、始まりは住み始めることとなります。住み始めることは新築で建てるだけではなく、多岐にわたりますが、終いについては成熟していないように思います。更地になりリセットされるとどこにでもあるような家が建ったり、あるいは土地が細かく分割されたり、巨大な土地になったりと、どちらの行く先もあまり良い想像が働きません。終いについて思考を巡らすことで、抜け落ちてしまっている価値に気づいたり、希望のある終いを発明できることを楽しみにしています。





審査員:諸江 一紀

何かの「終わり」は別の何かの「始まり」ではないだろうか。
工事が終わると生活が始まる。建物が解体されると土地が現れる。親と離れて新たな家族をつくる。玄関を出ると社会に加わる。内部の終わりは外部の始まり。生き物は他の生き物の命を得て生きる。終わりと始まりの境界を問い直し、美しく始まるための美しい終わり方を見せてほしい。



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